『女教皇ヨハンナ』を読みました
この物語の主人公は、優れた知性の持ち主で、学ぶことを切望する少女、ヨハンナです。
上巻はヨハンナの少女時代の話です。
物語の舞台は9世紀。
女は男より劣っている存在とされ、教育は男だけのものでした。女に勉学が許されていないこの時代に、ヨハンナが学ぶことは大変な苦難の連続。
本を読んでいただけで親から鞭でめった打ちにされたり、(特例で認められた)学校への入学後も教師や同級生から嫌がらせを受けたりします。
前半パートは読んでいて本当につらい……(自分が良い成績を取っても親に無視されたり、進学を猛反対された時を思い出しました。)
反対に、彼女の知性を認め、導いてくれる人物も登場し、彼女の人生に希望を灯します。(めちゃくちゃいい男が登場します!読んでくれ……!)
さて、ある事件をきっかけにヨハンナは全く別人として人生を歩むことになります。下巻ではヨハンナは男装し、男性として生活します。
ローマに赴き、女性であった時には手に入れることができなかった称賛を得、名声を高めていきます。やがて彼女は、教皇庁の権力争いに巻き込まれていきます。
そして、ついには教皇の座に登りつめることになります。
女性の人生が今よりももっと困難な時代に、強い意志で人生を切り拓いていくヨハンナに勇気づけられます。読み応えがあってものすごく面白い本です。
ぜひ読んでみて下さい。